註1) 参照するデータがかなりテキトーです
註2) オカシイ所があってもツッコまないでください
註3) と言うか、むしろ解るヒトは私に教えてくださいませ
・ウィンディア人のニーナさん、その背中には小さいもののちゃんと翼が生えています。しかも、それは飾りではなく作中にあってジャンプ発動時の滞空(ホバリング)に活用されています。さて、これより先ではそんな事が本当に可能なのかを考えてみましょう。
現状認識
・ニーナさんの個人データは…
身長: 162.8cm
体重: 42.2kg
らしいので、現実世界の人間との対比、それも女性である事を考慮すれば全然問題の無い数値です。では、鳥との対比ではどうなるのでしょうか?
シロペリカン
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3200 g
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アビ
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1500 g
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キジ
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1200 g
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シラサギ
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1000 g
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ハト
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300 g
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体格の全然違うモノばかりを並べたので解り難いかもしれませんが、つまり、鳥類は総じて軽いのです。ハトのデータを”30cm/300g”に固定して考えるととすると…同じくらいの体長まで巨大化させても重量は2000gに届きません(本当はそんな計算しちゃダメなんですけど)。さて、この事から1つ重要な事が解りました。
ニーナさん 重すぎ
(飛ぶには)
”今のデータのままじゃ飛べない”ってワケですね、やれやれ。
・今度は翼について考えてみましょう。私のテキトーな計算だと、翼を完全に広げた時の前面投影比で胴体部の3倍くらいは必要です。もしかしたら、ニーナさんの翼は猛禽類(タカ、ワシ)の感じに近いのでもう少し大きくないとダメかもしれません。でも、ニーナさんの背中に生えてるモノはこれよりもっと小さいですよね? って事 は
ニーナさんの翼 小さすぎ
(飛ぶには)
体重に続いてこちらの条件でも無理、って事ですね。
改善策
・重すぎて飛べないなら選択肢は2つです。
1、 今の翼力で飛べるように軽量化する
2、 今の重量で飛べるように翼力を上げる
ただし、原型を留めないように改造してしまうと”ニーナ”ではなくなるので、それについても配慮する必要があります。
・まずは軽量化についてですが、肉を削ったりすると軽くはなるものの今の外観を損なうのが確実なので、その案は放棄する事にします。本当は、両腕を切り落として、さらに脚もトリ足にしたいんですけどねぇ…。さて、外観を保ったままの軽量化となると…中身をいじればいいワケですから、ここは先達である鳥類の採用している”骨の空洞化”を使い、クシャミをするとその自己衝撃で骨折するくらいまで骨密度を低下させてしまいましょう。これで衝撃耐性がかなり失われましたが、外観を損なう事も無く少し軽くなりましたね。でも、まだまだコレだけでは飛べません。
・次に翼力上昇についてですが、これについては2つの方法があります。
1、 翼面積を増やす
2、 はばたく回数を増やす
今の翼面積は小さすぎるので、いくら動作回数を増やしても無理があります。しかも、動作回数を増やすとそれに伴って筋肉量までもが増えて”マッチョなニーナ”になってしまいますから、動作回数(筋肉量)増加案は却下ですね。では、翼面積を増やす案はどうなのでしょうか? たしかに外観は大きく変化しますが、それでもまだイメージを損なうモノではありません。ただし、翼が大きくなると動かすのに必要な筋肉量がやはり増えてしまうので、”あまり動かない翼に限る”ってな事になります。
結果
・骨密度を低下させても、まだ鳥類と比べてブッちぎりで重いです。大天使ばりの翼に換装したところで、筋肉量を増やしてないのでほとんど動かせません。ってワケで、結論は…
現状維持では飛べない
になりますね。まぁ、翼面積の増加により”滑空”程度なら可能なのかもしれませんけど。
邪教の館
肉体改造
・さて、このまま終わってしまうと非常につまらないので、これより先はとにかく飛ぶ事を最優先にして考えてみましょう。今までの考察から
1、 身体の軽量化
2、 翼面積の増加
3、 翼の稼動に関する筋肉量の増加
この3要因を必要量まで与えてやれば飛べるハズです。では、その全てを必要なだけ加えるとどのような外観になるのでしょう?
展開
欠落していた風切羽を追加
収納
折り畳んでもやっぱりデカい
側面
腕(肩)が4つあるような感じ
まず翼の面積を前面投影比で3倍くらいまで広げ、オマケで三列風切羽も追加しました。そして、その翼を動かすための筋肉を肩甲骨辺りにごっそりと追加しました。でもまだ心配なので、ついでに骨密度だけでなく肉も削って体重は半分の20kg(しかも筋肉ばっかり)に抑えましょう。これでギリギリ飛べる…かなぁ? ちなみに、ホバリングに関してはこれでもまだ無理です。
新生鳥人 Nina Aves の特性
・背中の翼により空を飛ぶ事(飛翔よりも滑空に近い)ができます。ただし、筋力量が足りないので作品中でやってるような垂直離着陸(そして滞空)は無理です。
・骨密度を過度に下げてあるので、ヒト型生物にしては骨格構造が異様に脆い。よって。モンスターに殴られると即死に近い損傷を受ける(特に臓器類)。
・自分よりも大きな翼を動かすため、全身が筋肉質である。よって、全然”女の子”なんて感じではない。
・身長が160cmもあるくせに体重は20kg程度なので、突風にあおられると転倒する。
残る問題点
・羽を肥大させるとその分だけ重くなります。って事は、重心位置がかなりヤバ事になり、ヘタすると直立二足歩行が無理になるような気も…。
対処法1 :臓器の位置を下げる(胃下垂とかの比でなく)
対処法2 :オランウータンやゴリラのような過度の前傾姿勢にする
・骨密度(強度)は低減させているのに筋肉量は増やしています。って事は、運動時の衝撃に以前よりも増加してるワケで、ヘタすると戦闘での損傷より先にただ歩いたりするだけでヒドい事になるかも…。
対処法 :飛翔に必要の無い部分(腕・足)を削って骨密度を戻す
う〜ん、やっぱ”鳥人間”ってのはやっぱり無理のある存在ですねぇ…
まぁ、「魔法だ」って言っちゃえば終わりなんですけど